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レーベル:RONDADE
品番:ROND-3
JAN:4521640108032
フォーマット:CD
2008.11.12発売
1. Ballet
2. アルペジオ
3. Yesterday
4. 14
5. Vanilla
6. カシオペア
7. lilac
8. 水辺のボード
9. Hummingbird
10. マーガレット
1st Albumに存在していた
冷たい静けさは、そのままに
自分たちの内側にヒリヒリと
している熱を最小限の空間と
音像に押し込め作られた
THE YOUNG GROUPの2nd Album「14」
衝動のみで制作されたこのアルバムから
聞こえてくるこのざらついた世界は
彼らの表現の根底にある
もどかしさや息苦しさをも呑み込み
より強度を増したギターのアンサンブルと
同調しながら絡み合い
決して交わることのないであろう
喪失感と幸福感が同時に存在するような
感触を与えてくれるような気がする
14、14……。14歳のことを思い出そうとしても、なかなかうまくいかない。スウィート16なんて言葉があるけれど、そのふたつ前の歳だと思い浮かぶのは子どもっぽい悪戯ばかり。だけど、その隙間を覗きこんでみると、14歳なりのメランコリアみたいなものが確かにあったような気がする。はじめてのあの感じ。そこで「ひとりぼっち」を身につけたのかもしれない。ここから聴こえてきたのも、そんな、覚えたてのひとりぼっちで、なんだかちょっと引き裂かれそうになってしまった。
--- 福田教雄
誰に向けてなのかは分からないが、淡々と、訥々と、語りかけるように、時に諭すように響き渡る歌声。その背後でぶつぶつと呟くように鳴り響く寂寞としたギター。その隙間から、ふと、70年代初頭に登場したシンガー・ソングライターたちの残像が見えた気がした。ジェイムス・テイラーが歌った諦念や、ニック・ドレイクが抱えていた静かな狂気、あるいはレナード・コーエンが表現する悲哀――。そうしたものが、行間から立ち昇ってくる瞬間が幾度となくあった。とはいえ、このアルバムは単なる懐古趣味の産物ではない。理由のない漠然とした不安だとか、掴みどころのない孤独感だとか、そんな都市生活者特有のメランコリーを、THE YOUNG GROUPは実に簡潔な音像で表現している。
感情の揺らぎがそのまま音程のふらつきにつながるような実直さ、一切の虚飾を排したシンプリシティの美学が胸を撃つ。とても誠実な音楽だと思う。
--- 土佐有明/ライター
実はこのグループのこと、全然知らない。ただ、知り合いに音をもらって、聴いただけだ。ライヴも観たことがないし、ネットで調べても大して情報がひっかからない。なので、この木之下渉という人と土信田有宏という人がどんな顔をしているのかすら知らない。
知らないが、アコースティック・ギターの弾き語りというのは、極めてシンプルで基本的で、誰でもできるっちゃあできる表現方法なので、その分ごまかしが利かない。声そのものが、ギターの響きそのものが、よくないとどうしようもない。この場合の「いい」「よくない」というのは、ちょっと定義が難しい。もちろん上手い下手ではないし、表現力が豊かだとか幅広いだとかいうことだけでもないし、とにかく個性的ならOKってもんでもない。ギターが鳴り出した瞬間に、そして歌いだした瞬間に「これ、あり」と思えるかどうか。さっき「声そのものが」と書いたけど、ほんとにそうで、歌とか歌詞とかメロディという以前に、声とギターの音。逆に言うと、それさえあれば、たいていの曲なら大丈夫、ということでもある。どうすればそうなれるのかは、よくわからない。ただ、そうなっている人と、なっていない人がいる、という事実だけは、聴けばわかる。
このグループのことを、何も知らない状態でもはっきり言えるのは、そういう意味において、もう始まった瞬間に圧勝している、言わば「これ、大あり」な曲が10曲入ったのが、この『14』というアルバムだ、ということぐらいだ。
--- 兵庫慎司 ロッキング・オン/RO69
今年の春、新作製作中のTHE YOUNG GROUPのライブを見ました。
一昨年の秋以来何度目かのライブでしたが、
まるで初めてのライブを見る様な新鮮な驚きを体験させてくれる演奏でした。
限りなく生音に近いそのミニマルな演奏をじっと聴いていると、
自分の立っているこの地面が世界中の森へ深く繋がっている、
そんな錯覚を覚える様なひと時でした。
新作のレコーディング中にどんなマジックが働いたのか、何が二人をここまで導いたのか、
" チュニック"から"14"までの二人の旅の途中の記録を、少しだけ体験できた春でした。
--- 影山敏彦/tico moon
THE YOUNG GROUP「14」(ROND3)
THE YOUNG GROUPの音楽には、隙間がある。
僕はその隙間を覗くのが好きで、思い出してはまた、繰り返し繰り返し聴いている。
ギターの爪弾く音と、佇むように囁く歌声。
Tjonnikがそうであったように。
今作でもそれは変わらない。
THE YOUNG GROUPの音楽は、今日も変わらずに僕の隙間に在って、また繰り返し、そして繰り返し流れていく。
--- 小瀬村晶/schole
木之下渉 (Vo.G)土信田有宏(G)によるユニットTHE YOUNG GROUP。木之下のどことなく儚い繊細な歌とツインギターの繰り返し奏でられる旋律がギリギリの緊張感で表現される世界。一音一音から見えてくる景色と色彩の融合は限りなく白に近い。彼らの音から聞こえてくるのは、音響的な空間の作り方や質感を通過したネオ・フォーク的な響きがある。歌のための伴奏ではなく、演奏と音が存在している上に歌が乗ってく感じが彼らが紡ぎだす出すグルーヴにつながっていく。
品番:ROND-3
JAN:4521640108032
フォーマット:CD
2008.11.12発売
曲目
1. Ballet
2. アルペジオ
3. Yesterday
4. 14
5. Vanilla
6. カシオペア
7. lilac
8. 水辺のボード
9. Hummingbird
10. マーガレット
詳細
1st Albumに存在していた
冷たい静けさは、そのままに
自分たちの内側にヒリヒリと
している熱を最小限の空間と
音像に押し込め作られた
THE YOUNG GROUPの2nd Album「14」
衝動のみで制作されたこのアルバムから
聞こえてくるこのざらついた世界は
彼らの表現の根底にある
もどかしさや息苦しさをも呑み込み
より強度を増したギターのアンサンブルと
同調しながら絡み合い
決して交わることのないであろう
喪失感と幸福感が同時に存在するような
感触を与えてくれるような気がする
推薦コメント
14、14……。14歳のことを思い出そうとしても、なかなかうまくいかない。スウィート16なんて言葉があるけれど、そのふたつ前の歳だと思い浮かぶのは子どもっぽい悪戯ばかり。だけど、その隙間を覗きこんでみると、14歳なりのメランコリアみたいなものが確かにあったような気がする。はじめてのあの感じ。そこで「ひとりぼっち」を身につけたのかもしれない。ここから聴こえてきたのも、そんな、覚えたてのひとりぼっちで、なんだかちょっと引き裂かれそうになってしまった。
--- 福田教雄
誰に向けてなのかは分からないが、淡々と、訥々と、語りかけるように、時に諭すように響き渡る歌声。その背後でぶつぶつと呟くように鳴り響く寂寞としたギター。その隙間から、ふと、70年代初頭に登場したシンガー・ソングライターたちの残像が見えた気がした。ジェイムス・テイラーが歌った諦念や、ニック・ドレイクが抱えていた静かな狂気、あるいはレナード・コーエンが表現する悲哀――。そうしたものが、行間から立ち昇ってくる瞬間が幾度となくあった。とはいえ、このアルバムは単なる懐古趣味の産物ではない。理由のない漠然とした不安だとか、掴みどころのない孤独感だとか、そんな都市生活者特有のメランコリーを、THE YOUNG GROUPは実に簡潔な音像で表現している。
感情の揺らぎがそのまま音程のふらつきにつながるような実直さ、一切の虚飾を排したシンプリシティの美学が胸を撃つ。とても誠実な音楽だと思う。
--- 土佐有明/ライター
実はこのグループのこと、全然知らない。ただ、知り合いに音をもらって、聴いただけだ。ライヴも観たことがないし、ネットで調べても大して情報がひっかからない。なので、この木之下渉という人と土信田有宏という人がどんな顔をしているのかすら知らない。
知らないが、アコースティック・ギターの弾き語りというのは、極めてシンプルで基本的で、誰でもできるっちゃあできる表現方法なので、その分ごまかしが利かない。声そのものが、ギターの響きそのものが、よくないとどうしようもない。この場合の「いい」「よくない」というのは、ちょっと定義が難しい。もちろん上手い下手ではないし、表現力が豊かだとか幅広いだとかいうことだけでもないし、とにかく個性的ならOKってもんでもない。ギターが鳴り出した瞬間に、そして歌いだした瞬間に「これ、あり」と思えるかどうか。さっき「声そのものが」と書いたけど、ほんとにそうで、歌とか歌詞とかメロディという以前に、声とギターの音。逆に言うと、それさえあれば、たいていの曲なら大丈夫、ということでもある。どうすればそうなれるのかは、よくわからない。ただ、そうなっている人と、なっていない人がいる、という事実だけは、聴けばわかる。
このグループのことを、何も知らない状態でもはっきり言えるのは、そういう意味において、もう始まった瞬間に圧勝している、言わば「これ、大あり」な曲が10曲入ったのが、この『14』というアルバムだ、ということぐらいだ。
--- 兵庫慎司 ロッキング・オン/RO69
今年の春、新作製作中のTHE YOUNG GROUPのライブを見ました。
一昨年の秋以来何度目かのライブでしたが、
まるで初めてのライブを見る様な新鮮な驚きを体験させてくれる演奏でした。
限りなく生音に近いそのミニマルな演奏をじっと聴いていると、
自分の立っているこの地面が世界中の森へ深く繋がっている、
そんな錯覚を覚える様なひと時でした。
新作のレコーディング中にどんなマジックが働いたのか、何が二人をここまで導いたのか、
" チュニック"から"14"までの二人の旅の途中の記録を、少しだけ体験できた春でした。
--- 影山敏彦/tico moon
THE YOUNG GROUP「14」(ROND3)
THE YOUNG GROUPの音楽には、隙間がある。
僕はその隙間を覗くのが好きで、思い出してはまた、繰り返し繰り返し聴いている。
ギターの爪弾く音と、佇むように囁く歌声。
Tjonnikがそうであったように。
今作でもそれは変わらない。
THE YOUNG GROUPの音楽は、今日も変わらずに僕の隙間に在って、また繰り返し、そして繰り返し流れていく。
--- 小瀬村晶/schole
プロフィール
木之下渉 (Vo.G)土信田有宏(G)によるユニットTHE YOUNG GROUP。木之下のどことなく儚い繊細な歌とツインギターの繰り返し奏でられる旋律がギリギリの緊張感で表現される世界。一音一音から見えてくる景色と色彩の融合は限りなく白に近い。彼らの音から聞こえてくるのは、音響的な空間の作り方や質感を通過したネオ・フォーク的な響きがある。歌のための伴奏ではなく、演奏と音が存在している上に歌が乗ってく感じが彼らが紡ぎだす出すグルーヴにつながっていく。
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