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曽我部恵一「Memories & Remedies」(ROSE 299)

販売価格 1,500円(税込1,650円)
型番 ROSE 299

レーベル ROSE RECORDS
品番 ROSE 299
フォーマット CD
JAN 4582202443145
発売日:2022/9/17


作品詳細

曽我部恵一、コロナ療養中に制作したアンビエントアルバムをリリース。


7月末に新型コロナウイルスに罹患した曽我部恵一がその療養期間中にリハビリ的に制作したアルバム『Memories & Remedies』。
最大の武器である歌と言葉から離れ、抽象画を描くように音のレイヤーを塗り重ねた先に見えてくる世界。カシオのチープなシンセ、ピアニカ、ギターといったいくつかの手短にある楽器で演奏録音された<ニューエイジ/アンビエント/ドローン>などにジャンル分けできるこの音楽は、感情の奥深い部分にアクセスし、様々な記憶や風景を呼び起こさせる。「父の肖像 -Portrait Of Father」「母の住む家 -House Where Mother Lives」といったタイトルからは、彼が病床で幻視した遠い景色が推測され、始まりも終わりもないようなサウンドスケープの奥では、言葉のない世界で語られる果てしないストーリーが聴こえてくる。

高熱が幾日か続いた後、曽我部が半ば無意識に導かれながら紡いだこのアルバムの中には、コロナ禍における音楽のあり方の彼なりの模索も、折り重なったレイヤーのひとつとして存在するように思える。それは個の内に存在する愛やぬくもりの手触りを再確認させるものであるだろうし、分断された希望を繋ぐための調和をもたらすもののはずだ。

シューゲイザー的エモーションが渦巻く最終曲は、ガルシア・マルケス『コレラ時代の愛』に倣い「コロナ時代の愛 -Love In The Time Of COVID」と題された。時代に翻弄されることから逃れられない音楽家の、あるドキュメントだ。


トラックリスト

 1. Only Love
 2. River Fish
 3. Summer Move
 4. Highway Dream
 5. Portrait Of Father
 6. House Where Mother Lives
 7. Love In The Time Of COVID



曽我部恵一コメント

7月の末にコロナに罹った。
40℃手前の熱が4日ほど続き、動けずモノも食べれず、こんなにきついことは、肉体的なことに限って言えば、人生であまり経験したことがなかった。

ライブもいくつか中止になってしまったし、熱が下がったらまた少しづつでも歌いはじめなきゃと思っていたが、実際よくなり始めても音楽に向かう気持ちがぜんぜん持てない。レコードをターンテーブルに載せる気持ちにもなれないのだ。
ひょっとしたらこのまま無気力な人間になってしまうのでは、と、そのことがいちばんの不安だった。いやむしろ、不安感もそこまで感じなかったかもしれない。感情が、うまく出てこないのだ。

そんな療養期間にリハビリのつもりで、これらの音楽を作った。
ただ没入することができる音の方へ、一日の少しの時間をパソコンに向かって録音した。だれに聴かせるつもりもなかった。一曲撮り終えるとぐったりして、後の時間は一日中ずっと寝ていた。

曽我部恵一

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