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JON(犬)&ウツノミア(宇都宮泰)「( )」 (MIMI004)

販売価格 2,500円(税込2,750円)
型番 MIMI004

レーベル:HOREN 
品番:MIMI004
フォーマット:CD
JAN:なし

・詳細


JON(犬)とアフター・ディナーを率いた音響マッド・サイエンティスト、宇都宮泰の出会い!
1996年夏、和歌山県山村の小学校跡でのフィールド録音を中心に、宇都宮の卓越した技術による驚異的立体音像とアナログ・テープ切り貼り300カ所以上に及ぶ偏執的エディットの中で遊ぶジョンの歌声が誘う未知なる(   )世界。
宇都宮泰による解説文と英訳付。
諸事情で数年間、品切れ状態だった1998年発売のCDの再配給開始です。

・推薦コメント


●これはわたしが知る音楽の中で最も普通ではない録音作業であり、ショッキングなまでの独創性に溢れた作品だ。
 ユニークな偉業である。
--- クリス・カトラー(Recommended Records)

●ドープだなぁ......。密なCD! UxCxHxCx!(ウツノミア・シティ・ハードコア!)。
--- ヤマタカEYE

●この作品は、私の創作意欲をおおいにかき立てる。
--- 鈴木昭男

●JONの世界を想像しようとしてみても、その世界に力強く足を踏み入れようとしてみても、君はただ、ジョンの声が君の心の中に創り出した緑の草に覆われた丘の上に転がり落ちるだけ。そこに見える公園、地面に落ちたゴミ、ベンチに座っている老夫婦。木の下にうち捨てられ、ひとりでに鳴りだすアコーディオン。それになんとか合わせようとする歌う鳥たち。水の中からあぶくを吐き出してパーカッション代わりにする魚たち。自分たちも仲間に加わろうとして老夫婦の頭に木の葉をぶつけるリスたち。老夫婦がひょいと見上げても、JONがまた川に飛び込むのが見えるだけ。
--- ジム・オルーク

●(空気の音楽)マイクロフォンは、20世紀の不思議道具の一つである。マイクは音を拾い上げるのではなく、その場の空気の音圧を小さなボディで受け止める、愛すべきガジェットである。このアルバムはマイクが受け止めたウインド・ノイズの超低音から、小鳥のさえずりの超高音までの異様にレンジの広い「音圧」で構成されている。それらの空気の振動の中心をなすものが、空気を揺るがす「オルガン」であり「ヴォイス」であるということは、必然のことであったのだろう。様々な空気の振る舞いがブレンドされた「場」を「音楽」としてとらえる姿勢は、よく考えてみるとあたりまえのことであり、だからこそ価値がある。
--- 藤本由紀夫

●本CDで脳内プロセッサを用いた点を指摘された際、ウツノミアは「脳に負担がかかりこそすれ、脳を傷けるものではない」と答えている。リスナー諸氏は、この言葉を鵜呑みにはしない方が良い。無論ブッチャーがヒタイから流血するようなフィジカルな自体は直接起こりえない。しかし、感覚刺激でもって脳のシナプスが消失したり新生したりするという、分子レベルでの脳の損傷・リモデリング(再構成)の概念を横目で睨んでるウツノミアの姿が何となく想像される。本CDの音響空間には、太古からの人間の友・犬の感覚を介して投影される昭和中期めいた牧歌的アトモスフィアが漂っている。しかし、それは当時の正確な記憶と基づいて再現されたとものというよりも、太古への憧憬と現実からの逃避願望がせめぎあい脳神経回路網に立ち上がる幻影に等しい。そして、ウツノミアが操作する音響は記憶というファクターに作用し、脳のあちこちに情報処理のミスマッチを惹起こす。無数のシナプスが緩められた結果、脳はリモデリングを覚悟せざるを得なくなり、本CDは言わばモレキュラー・ブレイン・バスターとしての努めを全うする。それはオルガン犬・ジョンという、新しい脳と古い脳のどちらにも響く存在をスターリングしてこそ成せる業と言えよう。
--- T・坂口

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