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レーベル:madeleine records
品番:MARE-009
JAN:4560267295411
フォーマット:CD
発売日:2012年10月5日
★日本国内限定発売
1998年にリリースされた名作『Wunder』以来、Wechsel Garland、17 pictures名義の作品、World Standard(鈴木惣一朗)、Soraとの競演、レイ・ハラカミ、Child’s View (竹村延和)などへのリミックス提供が日本でも高く評価されているJorg Follert。本作は、ドイツのアート・ブック・レーベルStrzelecki Booksからアナログ盤で限定発売された『dreams become things』のCD版。A/B面に分かれたアナログ盤とは異なるCDにあわせ、曲順などが再構成されている。
ドリーミィなストリングスに、ハープ、シンセサイザー、マレット楽器音色が絡む、Wechsel Garland作品らしい幕開けから、新境地を想わせるポップなボーカル・ソング、ピアノを中心とした美しい小品、織り込まれたアイデアの数々に驚かされる実験作へと続く本作品。DJとしても活躍するWechsel Garlandの選曲、曲つなぎを初めて体験した時の驚き、感動が蘇るアルバムとなっている。
ひとつのカテゴリーに収まらない楽曲群ながら、言葉になりにくい感情、記憶を喚起する特質は共通しており、繰り返し聴く事で、タイトル通り、深い「夢」につながる通路を感じ取ることができるだろう。
Jorgとはウィーンの音楽祭で知り合ってもう十数年経つが、
普通のようでどこか普通でない彼のポップミュー ジックは一環し、常に説得力をもって語りかけてくる。
そのサウンドの技法を要素分解してみてもそこに理由など無く、ただ彼がいるだけだ。
全てが意味を失うフラットな時代だからこそ、こんなロマンテックなアルバムが産まれてくる。
--- 竹村延和
Jorg Follert。彼が10年以上前に発表した「Wunder」に衝撃を受けた人は多いと思う。僕もその一人だ。「こんな音楽があったらいいだろうに」と何となく想像していた風景が一枚のアルバムに見事に収められていた。収められていたのは音楽ではなく、においや湿気や幸福な感覚。音を流した瞬間に部屋の空気が変わった気がした。僕は、自分がそれまでこっそり作っていた(誰に聴かせる為でもない)音楽を誰かに聴いて欲しくなった。「Wunder」のアルバムをリリースしていたドイツのKaraoke Kalkに送ったところ、レーベルのオーナーから「是非、うちから出そう!Jorgと一緒に聴いて曲順を決めた い」と返事が返ってきた。飛び上がる程、嬉しかった。その後、当時ケルンにあった(現在はベルリン)Karaoke Kalkを尋ね、Jorgさんに会うことができた。子どものように眼をキラキラさせて、繊細でいて、自分の想いは頑にしっかり持っている。大人なのか子どもなのか、よく分からない人だと思った。すぐに打ち解け、彼の子どもたちとも楽しく遊んだ。彼の家にも数日宿泊させてもらった。壁一面にたくさん並ぶレコードやCD、段ボールなどを使って自作したドラムセットやおもちゃのグロッケン、ギターやエレピが並ぶ、天井が高い広々とした制作環境。当時の彼は、現在の名義Wechsel Garlandの2枚目のアルバム「LIBERATION VON HISTORY」を制作している最中だった。途中経過を聴かせてもらったが、ボサノヴァ、レゲエなどの要素を取り入れたその新しい世界は、「Wunder」ともまた違い、彼独自の世界に突き進もうとしているのだと感じた。今どのように彼が感じているかは分からないが、当時、大反響だった「Wunder」の話をすると顔を曇らせていた。「あのアルバムはた くさんのサンプリングから成り立っているし、とても短い期間であっという間に出来てしまったから」とまるで何かを後悔しているように話していた。Wechsel Garlandという名義に変えてから、一つ一つの音をきちんと自分の音にすること、自分だけの物語を語ることにこだわり始めたように思う。そ れは、新しいアルバム「dreams become things」をはじめて聴いたときにも感じた。まるで、映画のサウンドトラックのように、音楽を聴いているだけで或る情景や物語が見え隠れする。その光景は、必ずしも彼の住むドイツのものではなく、遠く離れた南米や島々の、しかし、そこに住む人たちの見ている光景ではなく、遠く離れた土地に辿り着いた冒険者たちの感じる光景に近い気がする。だから彼の音楽を聴くと、一緒に旅をしているような、そんな感覚に襲われる。そして、何故か彼の音楽にはノスタルジックな香りがつきまとう。それはいつも甘美で、人生の特別な一瞬を写真の代わりに音楽で留めたかのよう。冒険とノス タルジック、不思議なバランス。以前、彼が日本を訪れたとき、特別な場所に連れて行くことも出来ず、ただ京都の街中や自宅で時を過ごしてもらった。今度、こっちに来るよ うなことがあったら、日本の田舎に連れて行きたい。彼なら、きっと面白い光やにおいを拾って豊かな音楽にしてくれると思う。ずっと彼の音楽を聴き続けてきたリスナーとして友人として、「dreams become things」にて、この10年間、彼が試み続けてきた冒険はここに大きく極まったという感触を(ほんとうに勝手ながら)受ける。まだ見ぬ 土地へ帆を向かわせるのか、彼の住む土地を深く潜っていくのか。ここからの彼の冒険がいったいどうなってしまうのか、今から楽しみだ。これは新しい船出のアルバム。
--- 高木 正勝
ぼくが「三月のワルツ」を録音しにドイツに行った時にwechselに連絡したら「最近は演劇の音楽の仕事で忙しいんだ」って言って会えなかった。それから届いた新作はそういう経験が十分に積み重なった作品になっていた。古い映画のサンプリングから出発した彼だが、このアルバムにはもう既にサントラアルバムなみの音楽性の厚みを感じる。それでもあの眠たい午後の黄金のまどろみから聞こえてくるようなヨークの音世界はずっと変わらない。そこが何より嬉しい。
--- トウヤマタケオ
01. Vessels
02. Hearts
03. The waiting hall
04. Der Durchgang
05. The summer inside
06. Equus
07. Entity
08. When dreams become things
09. Got to go
10. Alternative Transitions
11. Essay no 1
12. Box of clouds
Wechsel Garland(ヴィクセル・ガーランド)
ドイツのケルンを拠点に活躍する音楽家、Jorg Follert(ヨルク・フォラート)のプロジェクト名義の一つ。
1998年に、ドイツのレーベルKaraoke Kalkからファースト・アルバム『Wunder』をリリース。ジャズの女性ボーカル、ストリングス等をサンプリングした音源と、音響処理された音やリズム・トラックが有機的に絡み合ったサウンドで、多くの音楽家に衝撃を与える。まだ、エレクトロニカという言葉さえ馴染みのなかった時代に、「オーガニック・エレクトロニカ」という呼称を与えられる。
その後、Wechsel Garland(ヴィクセル・ガーランド)名義にて、ドイツのMorr Musicからアルバム『Wechsel Garland』(2000年)、Karaoke Kalkからアルバム『Liberation
Von History』(2002年)をリリース。また、日本のP-VineよりWorld Standard(鈴木惣一朗)との共作アルバム『The Isle』もリリースしている。2005年にKaraoke Kalkからリリースさ
れたコンピレーション・アルバム『Karaoke Seeds』には、日本のSoraとの共作「Spring」が収録されている。
2005年11月には、madeleine recordsより『17 pictures』名義によるアルバムを発売。電子的な音響処理と、ギターのアルペジオ、ピアノ、ビブラフォン、弦楽器、声などが有機的に絡み合ったサウンドは、Wunder時代からのファンに高く評価された。
親交のある音楽家よりリミックスを依頼されることも多く、レイ・ハラカミ、Child's View(竹村延和)、Sora、Silent Poets、平井堅、Tied & Tickled Trio、Donna Regina、Mike Ink、Haujobb、Anthony Rother、Calexico、Gustavo Ceratiなど、多くのリミックスを提供している。
ドイツでは、TVの音楽チェンネル「VIVA」関係の仕事も行っており、1999年、2000年と連続でアート・ディレクター・クラブ賞を受賞している。その他、ダンス・シアター・カンパニーArrazzo Tanztheaterの『This Very Moment』や、ショート・フィルムへの楽曲提供を行うなど、多彩な活動をしている。
品番:MARE-009
JAN:4560267295411
フォーマット:CD
発売日:2012年10月5日
★日本国内限定発売
詳細
1998年にリリースされた名作『Wunder』以来、Wechsel Garland、17 pictures名義の作品、World Standard(鈴木惣一朗)、Soraとの競演、レイ・ハラカミ、Child’s View (竹村延和)などへのリミックス提供が日本でも高く評価されているJorg Follert。本作は、ドイツのアート・ブック・レーベルStrzelecki Booksからアナログ盤で限定発売された『dreams become things』のCD版。A/B面に分かれたアナログ盤とは異なるCDにあわせ、曲順などが再構成されている。
ドリーミィなストリングスに、ハープ、シンセサイザー、マレット楽器音色が絡む、Wechsel Garland作品らしい幕開けから、新境地を想わせるポップなボーカル・ソング、ピアノを中心とした美しい小品、織り込まれたアイデアの数々に驚かされる実験作へと続く本作品。DJとしても活躍するWechsel Garlandの選曲、曲つなぎを初めて体験した時の驚き、感動が蘇るアルバムとなっている。
ひとつのカテゴリーに収まらない楽曲群ながら、言葉になりにくい感情、記憶を喚起する特質は共通しており、繰り返し聴く事で、タイトル通り、深い「夢」につながる通路を感じ取ることができるだろう。
推薦コメント
Jorgとはウィーンの音楽祭で知り合ってもう十数年経つが、
普通のようでどこか普通でない彼のポップミュー ジックは一環し、常に説得力をもって語りかけてくる。
そのサウンドの技法を要素分解してみてもそこに理由など無く、ただ彼がいるだけだ。
全てが意味を失うフラットな時代だからこそ、こんなロマンテックなアルバムが産まれてくる。
--- 竹村延和
Jorg Follert。彼が10年以上前に発表した「Wunder」に衝撃を受けた人は多いと思う。僕もその一人だ。「こんな音楽があったらいいだろうに」と何となく想像していた風景が一枚のアルバムに見事に収められていた。収められていたのは音楽ではなく、においや湿気や幸福な感覚。音を流した瞬間に部屋の空気が変わった気がした。僕は、自分がそれまでこっそり作っていた(誰に聴かせる為でもない)音楽を誰かに聴いて欲しくなった。「Wunder」のアルバムをリリースしていたドイツのKaraoke Kalkに送ったところ、レーベルのオーナーから「是非、うちから出そう!Jorgと一緒に聴いて曲順を決めた い」と返事が返ってきた。飛び上がる程、嬉しかった。その後、当時ケルンにあった(現在はベルリン)Karaoke Kalkを尋ね、Jorgさんに会うことができた。子どものように眼をキラキラさせて、繊細でいて、自分の想いは頑にしっかり持っている。大人なのか子どもなのか、よく分からない人だと思った。すぐに打ち解け、彼の子どもたちとも楽しく遊んだ。彼の家にも数日宿泊させてもらった。壁一面にたくさん並ぶレコードやCD、段ボールなどを使って自作したドラムセットやおもちゃのグロッケン、ギターやエレピが並ぶ、天井が高い広々とした制作環境。当時の彼は、現在の名義Wechsel Garlandの2枚目のアルバム「LIBERATION VON HISTORY」を制作している最中だった。途中経過を聴かせてもらったが、ボサノヴァ、レゲエなどの要素を取り入れたその新しい世界は、「Wunder」ともまた違い、彼独自の世界に突き進もうとしているのだと感じた。今どのように彼が感じているかは分からないが、当時、大反響だった「Wunder」の話をすると顔を曇らせていた。「あのアルバムはた くさんのサンプリングから成り立っているし、とても短い期間であっという間に出来てしまったから」とまるで何かを後悔しているように話していた。Wechsel Garlandという名義に変えてから、一つ一つの音をきちんと自分の音にすること、自分だけの物語を語ることにこだわり始めたように思う。そ れは、新しいアルバム「dreams become things」をはじめて聴いたときにも感じた。まるで、映画のサウンドトラックのように、音楽を聴いているだけで或る情景や物語が見え隠れする。その光景は、必ずしも彼の住むドイツのものではなく、遠く離れた南米や島々の、しかし、そこに住む人たちの見ている光景ではなく、遠く離れた土地に辿り着いた冒険者たちの感じる光景に近い気がする。だから彼の音楽を聴くと、一緒に旅をしているような、そんな感覚に襲われる。そして、何故か彼の音楽にはノスタルジックな香りがつきまとう。それはいつも甘美で、人生の特別な一瞬を写真の代わりに音楽で留めたかのよう。冒険とノス タルジック、不思議なバランス。以前、彼が日本を訪れたとき、特別な場所に連れて行くことも出来ず、ただ京都の街中や自宅で時を過ごしてもらった。今度、こっちに来るよ うなことがあったら、日本の田舎に連れて行きたい。彼なら、きっと面白い光やにおいを拾って豊かな音楽にしてくれると思う。ずっと彼の音楽を聴き続けてきたリスナーとして友人として、「dreams become things」にて、この10年間、彼が試み続けてきた冒険はここに大きく極まったという感触を(ほんとうに勝手ながら)受ける。まだ見ぬ 土地へ帆を向かわせるのか、彼の住む土地を深く潜っていくのか。ここからの彼の冒険がいったいどうなってしまうのか、今から楽しみだ。これは新しい船出のアルバム。
--- 高木 正勝
ぼくが「三月のワルツ」を録音しにドイツに行った時にwechselに連絡したら「最近は演劇の音楽の仕事で忙しいんだ」って言って会えなかった。それから届いた新作はそういう経験が十分に積み重なった作品になっていた。古い映画のサンプリングから出発した彼だが、このアルバムにはもう既にサントラアルバムなみの音楽性の厚みを感じる。それでもあの眠たい午後の黄金のまどろみから聞こえてくるようなヨークの音世界はずっと変わらない。そこが何より嬉しい。
--- トウヤマタケオ
曲目
01. Vessels
02. Hearts
03. The waiting hall
04. Der Durchgang
05. The summer inside
06. Equus
07. Entity
08. When dreams become things
09. Got to go
10. Alternative Transitions
11. Essay no 1
12. Box of clouds
プロフィール
Wechsel Garland(ヴィクセル・ガーランド)
ドイツのケルンを拠点に活躍する音楽家、Jorg Follert(ヨルク・フォラート)のプロジェクト名義の一つ。
1998年に、ドイツのレーベルKaraoke Kalkからファースト・アルバム『Wunder』をリリース。ジャズの女性ボーカル、ストリングス等をサンプリングした音源と、音響処理された音やリズム・トラックが有機的に絡み合ったサウンドで、多くの音楽家に衝撃を与える。まだ、エレクトロニカという言葉さえ馴染みのなかった時代に、「オーガニック・エレクトロニカ」という呼称を与えられる。
その後、Wechsel Garland(ヴィクセル・ガーランド)名義にて、ドイツのMorr Musicからアルバム『Wechsel Garland』(2000年)、Karaoke Kalkからアルバム『Liberation
Von History』(2002年)をリリース。また、日本のP-VineよりWorld Standard(鈴木惣一朗)との共作アルバム『The Isle』もリリースしている。2005年にKaraoke Kalkからリリースさ
れたコンピレーション・アルバム『Karaoke Seeds』には、日本のSoraとの共作「Spring」が収録されている。
2005年11月には、madeleine recordsより『17 pictures』名義によるアルバムを発売。電子的な音響処理と、ギターのアルペジオ、ピアノ、ビブラフォン、弦楽器、声などが有機的に絡み合ったサウンドは、Wunder時代からのファンに高く評価された。
親交のある音楽家よりリミックスを依頼されることも多く、レイ・ハラカミ、Child's View(竹村延和)、Sora、Silent Poets、平井堅、Tied & Tickled Trio、Donna Regina、Mike Ink、Haujobb、Anthony Rother、Calexico、Gustavo Ceratiなど、多くのリミックスを提供している。
ドイツでは、TVの音楽チェンネル「VIVA」関係の仕事も行っており、1999年、2000年と連続でアート・ディレクター・クラブ賞を受賞している。その他、ダンス・シアター・カンパニーArrazzo Tanztheaterの『This Very Moment』や、ショート・フィルムへの楽曲提供を行うなど、多彩な活動をしている。
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