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田名網敬一「glamour」(ERECTL011)

販売価格 2,500円(税込2,700円)
型番 ERECTL011

レーベル:ERECT Lab.
品番:ERECTL-011
ISBN-10:4907079031
ISBN-13:978-4907079031
フォーマット:書籍(A4判/160ページ/ハードカバー)
発売日:2013年4月12日

詳細


「glamour」あとがきより

ドローイングする至福の時間
私は20年くらいの長い期間、自分自身の「夢と記憶」を執拗に記録したことがあった。
1万枚近く描き散らした残骸は、埃にまみれたまま、今も仕事場の倉庫の片隅にうず高く積まれている。いつのまにかそんな記録作業にも飽きてしまい、放置したままの「夢と記憶」の痕跡を再検証することもなく、日々が過ぎていった。今頃になって気がついたのだが、その時点では無意味とおもえた記録のドローイングは、私のストレス解消や精神の開放にすごく役立っていたように思うのだ。描くことによって精神的ストレスが軽減するなんて考えもしなかったのである。いつも決まった時間、自宅の小部屋に籠って自由に絵筆を動かしていたことが、私の日常生活全般に大きく影響していたし、日々の創作の重要な起爆剤になっていたのである。
現在の私にとっても、ドローイングすることは至福の時間である。日常の仕事においては、ほとんどの場合、いくつもの制約があったり、テーマにそって進めなければならないなど、描く楽しみがどんどん遠ざかってゆくような気がする。私にとってドローイングすることは食べることと同じことかもしれない。色鮮やかな食卓をながめながら、空腹が満たされてゆく時のなんともいえない満足感と幸福感、ちっぽけな悩みなど一瞬にして消し飛んでしまう。
筆から放たれた線描は、私の意志とは関係なく空間を自由自在に飛翔し、想像外の展開をみせるのである。目の前に散乱した多彩なドローイングをみていると、御馳走のならんだ食卓をみているような幸せな気分になる。
--- 田名網敬一

プロフィール


田名網敬一( KEIICHI TANAAMI )プロフィール
1936年東京生まれ。武蔵野美術大学デザイン科卒。1960年代からメディアやジャンルの境界を横断して、デザイン、イラストレーションといった商業美術の枠に留まらず、アニメーション、実験映画、絵画、彫刻作品まで幅広く手掛け、現代の可変的なアーティスト像の先駆者として世界中のアーティストたちに大きな影響を与えている。
60年代には、サイケデリックアートの代表作としても評価が高い伝説的ロックバンド「モンキーズ」(Pisces,Aquarius,Capricorn & Jones Ltd/1967)、「ジェファーソン・エアプレイン」(After Bathing At Baxters/1967)の日本版アルバムジャケットを制作。1975年より月刊「PLAY BOY」誌の初代アートディレクターを務め、日本のアンダーグラウンドシーンを牽引。また1991年より京都造形芸術大学教授を勤め、束芋などの若手アーティストを育成。
現在も、絵画、彫刻、アニメーションなど無尽蔵に制作を続け、世界中のギャラリー、美術館、映画祭等で作品の発表が続いており、近年その作品がベルリン国立美術館(Hambruger Bahnhof)に収蔵されるなど、国際的な評価は年々高まっている。
最近の主な展覧会に、個展「Wandering in the Chaos ? the Dreamland of Keiichi Tanaami」(華美術館)、国際展「横浜トリエンナーレ」(横浜美術館)、個展「Drawings and Collages 1967-1975」(Galerie Gebr. Lehmann, Berlin)、個展「結び隔てる橋」(NANZUKA)、個展「No More War」(Schinkel Pavillon Berlin)、Film Screening「Japanese Underground Cinema Program 6: Radical Experiments in Japanese Animation」(MoMA, NY)など多数。
最近の主な出版物には、『DAYDREAM』(グラフィック社)、『A PORTRAIT OF KEIICHI TANAAMI 14FILMS 1975-2009』(CaRTe bLaNChe/フランス)、『WERK No.18 KEIICHI TANAAMI PSYCHEDELIC VISUAL MASTER』(WORK/シンガポール)、『幻覚より奇なり』(リトルモア/森永博志との共著)、『Killer Joe’s』(コントラリード)など。
また、雑誌『Wallpaper』『WeAr』『HOT ROD』『DAZED& CONFUSED』等の表紙、特集ページを作品が飾った。ファッションブランドとのコラボレーションも数多く、2008年にはManish Aroraとパリ・コレクションでコラボレーションを発表。2011年にはルシアン・ペラフィネと、2013年にはStussyとのコラボレーションを発表。

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