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発売日:2018年6月20日
レーベル:Basic Function
品番:BsF009
JAN:4582237840544
仕様:CD2枚組
2013年発表の『Songs I Played 2』以来、5年ぶりのソロアルバム。
「AlesisのMicronというデジタルシンセサイザのNRPN(機器固有のMIDIメッセージ)の非公開仕様を解析したページを参考に、設定可能なパラメータの値をすこしずつ変化させる([パラメータ数]個の次元を持つ空間の中を漂うような感じ)プログラムを実装し、それを実行して1時間放置したものを2セッション録音しました。」
とは本人談。レーベル的なコメントをあえて付け加えるならモジュラーシンセやライブコーディングとは違った、独自のアプローチにより自動的に合成された電子音がただひたすら凶暴に再生され続ける2枚組。目的なく形状が変化していく彫刻のような音響の記録。ランダムに立ち現われたテクスチャーを愛でつつ、正座で聴いて欲しい至高の音盤です。
収録トラック:
Disc 1 -60’07”
Disc 2 -60’14”
マスタリング:大城真 デザイン:竹田大純 ジャケット写真:藤島亮
ユタカワサキ(Utah Kawasaki)プロフィール:
1976年東京生まれ。94〜5年にかけてテープ作品を多数リリース。96年ゼロ・グラヴィティよりソロ・アルバム『Static Pulse』発表。ヴィンテージなアナログ・シンセサイザーを使った即興演奏で注目される。2000年にはメキシコのレーベルDolor del Estamagoから7インチを、02年360°傘下のradioからソロ・アルバム『utah.mod.radi.』、05年ミニCD専門レーベルUMUより『Songs I Played』、2013年にCommune Discより『Songs I Played 2』をリリース。
2002年には吉田アミとのデュオ・ユニット、Astro Twinの『Astro Twin / Cosmos』(Sachiko Mと吉田アミのデュオ、Cosmosとのスプリット・アルバム)でアルス・エレクトロニカ、デジタル・ミュージック部門金賞受賞。国内外問わず、共演でのCDリリースも多数。2014年にju seiとの共作アルバム『ゆはゆたのゆ(U as in Utah)』をftarriから、2015年に川口貴大とのアルバム『Amorphous Spores』を米国 Erstwhile Recordsからリリース。
その他、秋山徹次・大蔵雅彦とのトリオ、同じく秋山徹次・Jason Kahnとのトリオ、村山政二朗、宇波拓、川口貴大とのバンド off-cells、ucnv らとのバンド・ユタカワサキバンド改めucnvバンドに参加。
https://www.discogs.com/ja/artist/72919-Utah-Kawasaki
[紹介文]
オーストリアの映画監督ミヒャエル・ハネケは《71フラグメンツ》という作品で、卓球を練習する男性の長回し映像を用いた。「場面はそれが持つ長さだけ続くのだ。それによって人は別のことを理解する。構造の秘密とは長さを見つけ出すことだ。私が観客なら言う『もうわかった』。普通なら次のシーンだ。最初は楽しんで、そのうち腹が立つ。次に飽きてくる。私は言う『先に進もう』。そして有る瞬間見つめ始める。それから呼吸するのだ。」と彼は当作品のインタビューで語った。
Utahの今作は、一つのデジタルシンセサイザのみによって制作され、通常では設定不可能な値を少しずつ変化させるプログラムを彼自身が実装・実行し、自動演奏されたものを録音することで制作された。その音は落ち着き無く過激に変化し続けるが、均質的であり予想可能な領域を出ない。更にそれが約2時間続くが故に、映画の長回しと同じように退屈さは免れない。むしろそれが音楽で有るが故に、退屈さはより強固なものと言える。
私たちと音楽の関わりはその退屈さに呼応するかのように、より強く視覚体験と従属することとなった。以前は潔白なまでに音楽を流す為だけのメディアがあったが、今では動画サイトでイメージに内包され続けながら音楽を聴く。このような状況下において音楽は、私たちに音楽そのものから別の何かへ注意を向けるようにさえしている。音楽とは今も昔も、何かに服従することを望んでいる。
私たちが他の事物に注意を奪われた時、音楽はただ音を垂れ流す何かとなり、私たちはその存在を意識の隅へ送る。それでも音楽は決められた時間を終えるまで音を流し続け、放置され、それにより思慮無い(Thoughtlessness)何かが浮遊し始める。音楽が呼吸をし始める時とは、まさにその放置によって服従から開放された時だろう。Utahの今作は、音楽が放置されることを賛歌し、ある一つの景観を示したと言えるだろう。 文・山形一生(美術家) - http://issei.in
レーベル:Basic Function
品番:BsF009
JAN:4582237840544
仕様:CD2枚組
作品詳細
2013年発表の『Songs I Played 2』以来、5年ぶりのソロアルバム。
「AlesisのMicronというデジタルシンセサイザのNRPN(機器固有のMIDIメッセージ)の非公開仕様を解析したページを参考に、設定可能なパラメータの値をすこしずつ変化させる([パラメータ数]個の次元を持つ空間の中を漂うような感じ)プログラムを実装し、それを実行して1時間放置したものを2セッション録音しました。」
とは本人談。レーベル的なコメントをあえて付け加えるならモジュラーシンセやライブコーディングとは違った、独自のアプローチにより自動的に合成された電子音がただひたすら凶暴に再生され続ける2枚組。目的なく形状が変化していく彫刻のような音響の記録。ランダムに立ち現われたテクスチャーを愛でつつ、正座で聴いて欲しい至高の音盤です。
収録トラック:
Disc 1 -60’07”
Disc 2 -60’14”
マスタリング:大城真 デザイン:竹田大純 ジャケット写真:藤島亮
ユタカワサキ(Utah Kawasaki)プロフィール:
1976年東京生まれ。94〜5年にかけてテープ作品を多数リリース。96年ゼロ・グラヴィティよりソロ・アルバム『Static Pulse』発表。ヴィンテージなアナログ・シンセサイザーを使った即興演奏で注目される。2000年にはメキシコのレーベルDolor del Estamagoから7インチを、02年360°傘下のradioからソロ・アルバム『utah.mod.radi.』、05年ミニCD専門レーベルUMUより『Songs I Played』、2013年にCommune Discより『Songs I Played 2』をリリース。
2002年には吉田アミとのデュオ・ユニット、Astro Twinの『Astro Twin / Cosmos』(Sachiko Mと吉田アミのデュオ、Cosmosとのスプリット・アルバム)でアルス・エレクトロニカ、デジタル・ミュージック部門金賞受賞。国内外問わず、共演でのCDリリースも多数。2014年にju seiとの共作アルバム『ゆはゆたのゆ(U as in Utah)』をftarriから、2015年に川口貴大とのアルバム『Amorphous Spores』を米国 Erstwhile Recordsからリリース。
その他、秋山徹次・大蔵雅彦とのトリオ、同じく秋山徹次・Jason Kahnとのトリオ、村山政二朗、宇波拓、川口貴大とのバンド off-cells、ucnv らとのバンド・ユタカワサキバンド改めucnvバンドに参加。
https://www.discogs.com/ja/artist/72919-Utah-Kawasaki
[紹介文]
オーストリアの映画監督ミヒャエル・ハネケは《71フラグメンツ》という作品で、卓球を練習する男性の長回し映像を用いた。「場面はそれが持つ長さだけ続くのだ。それによって人は別のことを理解する。構造の秘密とは長さを見つけ出すことだ。私が観客なら言う『もうわかった』。普通なら次のシーンだ。最初は楽しんで、そのうち腹が立つ。次に飽きてくる。私は言う『先に進もう』。そして有る瞬間見つめ始める。それから呼吸するのだ。」と彼は当作品のインタビューで語った。
Utahの今作は、一つのデジタルシンセサイザのみによって制作され、通常では設定不可能な値を少しずつ変化させるプログラムを彼自身が実装・実行し、自動演奏されたものを録音することで制作された。その音は落ち着き無く過激に変化し続けるが、均質的であり予想可能な領域を出ない。更にそれが約2時間続くが故に、映画の長回しと同じように退屈さは免れない。むしろそれが音楽で有るが故に、退屈さはより強固なものと言える。
私たちと音楽の関わりはその退屈さに呼応するかのように、より強く視覚体験と従属することとなった。以前は潔白なまでに音楽を流す為だけのメディアがあったが、今では動画サイトでイメージに内包され続けながら音楽を聴く。このような状況下において音楽は、私たちに音楽そのものから別の何かへ注意を向けるようにさえしている。音楽とは今も昔も、何かに服従することを望んでいる。
私たちが他の事物に注意を奪われた時、音楽はただ音を垂れ流す何かとなり、私たちはその存在を意識の隅へ送る。それでも音楽は決められた時間を終えるまで音を流し続け、放置され、それにより思慮無い(Thoughtlessness)何かが浮遊し始める。音楽が呼吸をし始める時とは、まさにその放置によって服従から開放された時だろう。Utahの今作は、音楽が放置されることを賛歌し、ある一つの景観を示したと言えるだろう。 文・山形一生(美術家) - http://issei.in
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