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レーベル：Sweet Dreams
品番：SDCD004
JAN : 4582237820614
フォーマット：CD[特製オリジナル紙ジャケット＋12pフルカラー・ブックレット（解説・歌詞付）]
2010.11.01発売

詳細

アメリカの割れ目で見つかった、ふしぎな、ふしぎな音楽

　ドラッギング・アン・オックス・スルー・ウォーター(以下DAOTW)、このプロジェクト名を日本語に訳すと「牛をひきずり、河わたる」とでもなるのでしょうか。その名前からして、妙な詩情と、そして、相当なゆがみを感じてしまうのは、私だけではないでしょう。いまや、インディー・ロック・シーンのメッカのひとつになっ(てしまっ)た感もある米オレゴン州ポートランド在住の30歳の青年、ブライアン・マムフォード。しかし、彼の音楽は、ポートランドに限らず、どこで生活していたとしても、もはや安心・安全な「インディー・ロック」の範疇には入らないものであることは確かです。
　頼りないヴィブラートに吊るされた腐敗した歌声、ゴミ箱から拾ってきたようなエレクトロ・サウンド、そして、唐突なカットアップ、フォールドイン。DAOTWの音楽は、感電したミシシッピ・ジョン・ハート。もしくは、ヒルビリーに囲まれたジャン・ミッシェル・ジャーレみたいなもの。さらには、ピーター・アイヴァースのような、プリンスのような、アーサー・ラッセルのような音楽にも聴こえてくるのですから、あら不思議。そうして、今、DAOTWは、ポートランドのアンダーグラウンド・シーン一番の宝物(もしくは特大の?マーク)となったのです。
　スウィート・ドリームスは、この度、DAOTW唯一のアルバム『The Tropics of Phenomenon』を大きく改定し、スペシャル・パッケージでリリースすることを決定しました。もともとの9曲に、さらに10曲(!)を追加したデラックス・エディションです。DAOTWの未発表曲が5曲、10月に初来日が予定されている歌姫、グルーパーが歌うカバー・バージョン、そして、タラ・ジェイン・オニールやe*rockなど、DAOTWと親交の深い名士たちが手がけるリミックスを4曲というのが、その内訳。が、これほどのボーナス特盛りにして蛇足感皆無というのが、これまたDAOTWの恐ろしい強靭さでもあります。さらに、ジャケットもクラフト紙の特殊仕様をご用意。12ページのフルカラー・ブックレットも封入した新装版で、この異常な迷宮のよきガイドとなること請け合いです。とにかく、聴いて、酔いしれてください。こんなけったいな音楽、なかなかないんだから!

曲目

1. I would Understand
2. Snowbank Treatment
3. a.) The Unbearable Dumbness of Being
　b.) Earthen Airlock
4. Dice Smiles
5. Predictions
6. Houses and Homonculi
7. Lilacs Sprang From These Apes' Brains
8. Devil’s Prayer
9. Not Harping On Powers　他全19曲