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キオクノオト「キオクノオト(仮)」(CXCA1182)

販売価格 2,000円(税込2,200円)
型番 CXCA1182

レーベル : MIDI Creative
品番 : CXCA1182
フォーマット : CD
発売日 : 2006.2.17

ライブ会場のみで販売されていたデモCDが話題となっていた、佐野彰彦(Gt)と渡邊理(B)を中心とした3ピースバンド、キオクノオトの1st mini album。ポップスの高揚感、音響・エレクトロニカ等の構築美、フォークの叙情性など、メンバーがそれぞれ好む音楽をリスペクトし、取り入れながら“自分たちなりの”解釈・楽しみ方で、“ワクワクかつ 泣ける音楽”を目指している。ライブでは3人編成ながら、アレンジやエフェクトのアイデアで、圧倒的な“キオクノオト・ワールド”を創り上げている。繊細かつスクエアなサウンド構築の上に乗っかるのは、あくまでもポップでなじみのあるメロディーで、時に優れた建築や車のデザインに見られるようなそれに似ている。クールな中で力強く心を捕らえる言葉とメロディーは、普遍的かつ新しい音楽の誕生を予感させます。ジャンルや世代を超え、あらゆる意味でボーダーレスな、音楽のための音楽、切なく微笑む音です。キオクノオトのとは「記憶の音」 …まるで記憶していたかのように馴染む音、「記憶ノート」…瞬間を記憶に記していくこと、「気置くの音」…心に「音」の「気」を置くことなど複合的な意味がある。発音は<キオクノート>。 M-7に「残像カフェ」の大森元気氏がギターで参加。


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-「いま」を生きるぼくたちの不安な内面に共振する─
カーブを曲がった先にあったもの。

 二年ほど前に佐野さんから、小学館の編集部経由でカーブの『疾風ノ行方』をいただいたとき、長いあいだ音信不通になっていた友だちから便りが届いたような、懐かしい気持ちになった。そこに収められた音は、紛れもなく佐野さんの作品なのだけれど、どの曲もはじめて聴くような気がしなかった。いつかどこかで聴いたというよりは、ぼくのなかの忘れていた記憶や、普段は取り出すことのない感覚と共鳴しているみたいだった。なんだかとてもプライベートな音だな、というのが第一印象だった。
 ぼく自身の音楽体験としては、高校に入ったばかりのころ(1974年です)、はじめてはっぴいえんどを聴いたときの感じに近い。それからずっと好きだったムーンライダースとか、鈴木慶一さんが一時期やっていた水族館レーベルとか、エリオット・スミスなんかのねじれたポップセンスにも通じるものがあるぞ……などと一人で悦に入りながら、毎日のように『疾風ノ行方』を聴いていた。CDをいただいたのが、冬の終わりの春のはじめで、そんな季節にもふさわしい音だった。いまでもカーブの音楽というと、ぼくは冬の冷たく晴れた空を吹き渡っていく風を連想する。
 今回、佐野さんがあたらしく結成されたキオクノオトのファーストアルバム『kioku-note』が届いた。ねじれたポップセンスは健在だ。お得意のヘンなコード進行が、「いま」を生きるぼくたちの不安な内面に共振する。佐野さんのギターも、あいかわらず気持ちのいい音でなっている。でも、ちょっと変化したところもある。ギターのリフを中心に組み立てられた曲が多いためか、ビートが強調されているせいか、全体に力強さを増した感じがする。歌詞も、もちろん能天気に明るくはないんだけれど、かつての内向的なものにくらべて、開かれた言葉が増えている。きっと生活が充実しているんだろうな。ぼくも見習わなくっちゃ。それと最後になりましたが、佐野さんのうた、格段に上手くなっています。やはり精進の賜物なのだろうな。ぼくも見習わなくっちゃ。  2005.12.27 片山恭一(作家)

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