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大友良英 「Otomo Yoshihide Solo Works 2 Otomo Yoshihide Plays Christian Marclay」(LSR004)

販売価格 2,000円(税込2,200円)
型番 LSR004

レーベル:Little Stone Records
品番:LSR004
JANコード:4582561402432
フォーマット:CD
発売日:2025/2/19


詳細



大友良英ソロワークスの第2弾はタイトルが示す通り、彼が最も影響を受けたターンテーブル奏者クリスチャン・マークレーへのオマージュ作品集です。マークレーは80年代初頭、ヒップホップのDJの文脈とは全く異なる方法でターンテーブルの即興演奏を始めたパイオニアであると同時に、現代美術を代表する作家でもあります。彼の演奏や作品に出会った衝撃が大友の原点の一つであると言っても過言ではありません。

マークレーと大友は80年代に出会って以来、今日に至るまで様々な形でコラボレーションを行なってきました。本作での大友はマークレーのレコードのみを使い彼独自の方法によるターンテーブルの演奏を行なっています。


「2022 年東京都現代美術館でのクリスチャン・マークレーの展示「Translating」のカタログに、大友が彼との出会いについての文章を寄せているので、ごく一部を引用します。

―――

レコードをパッケージに入れないこと。たったそれだけのルールを課すだけで、レコードがただのメディアであることを、わたしたちは単にスピーカーの 振動を聴いているにすぎないということを気づかせてくれる。レコード盤に傷がつき、そのノイズがバグとなって原音が損なわれる。たったそれだけで、 透明だったメディアの存在が露わになる。その上、レコード盤に刻まれている音自体にもレコード盤の傷によって生まれた音が最初から録音されていると なると、わたしたちはいったい何をノイズと規定したらいいのかすらわからなくなってくる。単に音の上でのノイズだけではなく認識の中に生まれるノイズ。 ―中略― そこから見えてくるのは単に音楽の中身に対する美学的な価値や評価だけではなく、音楽が置かれている状況そのものへの強い批評性であるって ことに、当時のわたしは大きな衝撃を受けたんだと思う。

―――――

大友が80年代にクリスチャンのファーストアルバム「Records Without a Cover」に出会ったときの衝撃を書いたものです。 ただ音楽だけをやることを目指していた彼が、その後、音楽だけではなく、音楽を起点とした様々な活動(その中には一般の人とやる音楽の活動や、 震災後の福島での活動も含まれる)をするようになった切っ掛けは、若き日に出会ったクリスチャンの影響と言って間違い無いでしょう。

以下、大友の言葉を引用します。

『彼の作品はわたしに「自分が立っている 場所を疑うこと」と「外側から考えること」を教えてくれた。そしてそれを作品や演奏で実践することを教えてくれました。同時に若き日の私は、マークレーの強い影響 から逃れるのにも必死でした。辿り着いたのがレコードを使わずに、ターンテーブルそのものの音にフォーカスする演奏方法です。 そこからかなりの時間がたって、今となってはレコードを使おうが使うまいがどっちでもいいと考えるようになっています。正直にマークレーに影響を受けた 演奏をしてもいいとも。でも本当に残念なことに、いくら影響を受けていても結局彼のようには演奏できないなと今回改めて思ってもいます。それでもこんな アルバムを作ったのは、かけがえのない友人でもあるクリスチャンへの敬意を表したいと思ったからです。と同時に、ここには彼との出会いの中で築いてきた30年以上にわたるわたし自身の歴史が込められてもいます。その意味では自叙伝的なアルバムなのかもしれません』


曲目



1  Translating Marclay 15:02
2  Play like him 2:23
3  Don’t Stop Now 10:32
4  Record Without a Cover B side 1:08
5  Records with Covers 19:35
6  One More Encore  4:01

Otomo Yoshihide plays only Christian Marclay’s records by Technics DJ turntables 
Also plays Marclay’s record cover and Califone record player too (track 5)
録音2021年〜2024年
2021年、SUPER DOMMUNE 2022年東京都現代美術館での Exhibition ” Christian Marclay Translating ” での演奏も収録!


プロフィール



大友良英 (Otomo Yoshihide)
1959年。映画やテレビの音楽を山のように作りつつ、ノイズや即興、フリージャズの現場がホームの音楽家。
ギタリスト、ターンテーブル奏者。活動は日本のみならず欧米、アジアと多方面にわたる。
大友良英スペシャルビッグバンドやONJQ、SmallStoneEnsemble、GEKIBAN、多国籍ユニットFEN等
数多くのバンドを率いる。また美術と音楽の中間領域のような展示作品や一般参加のプロジェクト、
プロデュースワークも多数。
震災後は故郷の福島でプロジェクトFUKUSHIMA!を立ち上げ、現在に至るまで様々な活動を継続中。

大友良英WEBサイト http://otomoyoshihide.com

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